JLPT N1MODE BACA

JLPT N1 - 2023年7月

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SESI 13 SOAL

内容理解(長文) (Pemahaman Teks Panjang)

次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
WACANA / STIMULUS SOAL
以下は、筆者がほかの研究員とともに開発したロボットについて書かれた文章である。
通常、ロボットに対するプログラミングは、センサから取得した情報に応じてロボットが何らかの反応をするようなものを作っていく。たとえば『障害物を察知したら避ける』といった具合のものである。しかし、僕はロボビーがもっと適当に、意味のない動きも含めてさまざまな行動を取るようにしたのだ。
300以上の動作プログラムを用意し、動作パターンが次々にどういう順番で発現するかというルールを700以上プログラムした。その結果、複雑に、多様に動くロボットが実現された。ここまでやると、自分たちでもプログラムがどう作用するかわからなくなる。何に反応して、どんな行動をするか予測不能になった。
そんなプログラミングをしておいたロボビーを研究室に置いていたら、何が起こったか。
僕らがミーティングをしているとき、突然ロボビーは僕らの音声を認識し、『そうではないよ』と言って手をぶらぶらさせながらどこかへ向かって歩きだしたのだ。それを見て僕らは呆気にとられながらも、ロボビーに意思を感じてしまった。僕らの話を聞いていて、彼は思うところがあり、だからどこかへ行ってしまったのだろう、と。
もちろんそれは、ロボビーの中のあるプログラムが、何かをきっかけに作動しただけのことだ。だが何か首尾一貫したひとつの意思決定機構から生み出された行動であるかのように見えたのだ。
僕はそのとき確信した。『心とは、観察する側の問題である』と。
非常に単純な機械の動きに『心を感じますか』と問えば、感じると言う人は少ない。多少複雑でも、原理を知っていれば『それは心ではない』と言う。しかし、人間は複雑である。いや、虫程度でもいい。動きが相当以上に複雑なものに対しては、相手のことを一から、すべては理解しきれない。自分の頭の中で完全に再現しきれない、解釈しきれない、理解しきれないほど複雑なもの、仕組みがよくわからないくらい入り組んだものが目の前にあると、『こいつは、私の知らないところで勝手に独立して考え、動いているのだろう』という想像が働く。その浮かんできた想像に名前をつけずにはいられなくなる。それを『心』と呼んでいるのだ。
心とは、複雑に動くモノに現実的にあるというより、その動きを見ている側が想像しているものなのだ。そしてその心は、見ている側の自分にもないと都合が悪い。とくに人間同士であればお互いに『心がある』と感じてしまっている。だからひとはみな『自分には心がある』とおもう。しかし心は、実は自分の中にいくら問い合わせ、内省してみてもしようがない。相手を観察し、想像することでしかわからないものなのだ。
1
ロボビーが、ほかのロボットと異なる点は何か。
1.
動作パターンが決められているので、ある程度動きが予測できる。
2.
与えられた情報の意味を自分で判断して動くので、動きが予測できない。
3.
どう動くかというプログラムを多数組み込んだので、動きが予測できない。
KUNCI
4.
多様で複雑な動作をプログラムしたので、人間のように自然な動きができる。
2
『どこかへ向かって歩きだした』とあるが、その時筆者にはどのように見えたか。
1.
プログラムに間違いがあり、ロボビーに意思が生まれて動いた。
2.
プログラムが作動したのではなく、ロボビー自身が考えて動いた。
3.
プログラムが作動して、意思があるかのようにロボビーが動いた。
KUNCI
4.
プログラムが誤作動して、制作者の意図に反してロボビーが動いた。
3
『心』について、筆者はどのように考えているか。
1.
あると思って観察すれば、複雑な動きの意図が理解できる。
2.
実体がないので、あるとかないとか想像しても意味がない。
3.
仕組みが複雑すぎるため、人間同士であっても想像できない。
4.
理解しきれない複雑な動きを見たときに、人間が想像するものだ。
KUNCI