JLPT N1MODE BACA
JLPT N1 - 2019年7月
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SESI 14 SOAL
内容理解(長文) (Pemahaman Teks Panjang)
次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
WACANA / STIMULUS SOAL
シアノバクテリアと藻類が誕生し、地球上を酸素で満たすまでには20億年以上の時間を要したのに対し、現代人が地球環境を大きく変えるようになったのは、たかだかここ100~200年のことである。光合成生物が大気環境を変えるのに費やした時間と比べると、人間が環境を変えた時間はあっという間といえる。そのため、大昔の非常にゆっくりとした大気環境の変化は、当時の生物たちには適応するのに十分な時間があったが、今の急速な環境変化には、多くの生物種が適応できずに絶滅する可能性が高いかもしれない。そのため、人間は①大きな問題を起こしているのだ、という人もいるだろう。
ところが、地球の長い歴史の中では、人類の活動よりも短時間で地球環境を大きく変え、生態系を非常に大きく攪乱した事件があった。今から6500万年前の中生代白亜紀末の大隕石の衝突である。これにより飛び散った破砕物が大気中で浮遊し(注1)、太陽光の地上への到達を妨げたといわれている。それが植物による光合成を強く抑え、また地上の寒冷化を引き起こしたと考えられている。そしてこのとき、当時優占していた(注2)恐竜をはじめ、多くの生物が絶滅することになった。ところが、これほど急激で大きな生態系の攪乱に直面しても、生き残ったものがいた。そして、その生物たちは、新たにつくられた環境に適応しながら、多様な生態系をつくってきたのである。
②このことを考えると、生物というものはとてもタフで、打たれ強いものであることがわかる。すると、今、人類が強い力で地球環境を変えて生態系を大きく攪乱しても、人類は滅びるかもしれないが、その急激に変化する環境をうまく生き抜き、新たにつくられた環境の中で繁栄する生物種が必ず出てくるに違いない。そして、生物がそこに存在することができれば、そこには生物たちの相互関係が生まれ、食物連鎖がつくられ、きちんと機能する生態系がつくられるのである。そして、その新しい生態系をつくっている生物たちの中には、「大昔、ヒトという生物がいて、彼らは我々が住みやすい地球環境をつくってくれたとてもありがたい生物だったんだよ」と、子孫に語り継いでいるものもいるかもしれない。
このように考えると、生態系の善し悪しを考えるときには、誰を中心にするか、いつを基準とするのかによって評価が大きく変わることがわかる。したがって、議論をするときには、その基準を決めなければならないだろう。
(注1)浮遊する:浮かび漂う
(注2)優占している:ここでは、数が多い
1
①大きな問題とはどのような問題か。
1.
特定の生物種だけが影響を受けるような環境変化を起こしていること
2.
大きな環境変化を起こして、多くの生物種を絶滅させてしまったこと
3.
急速な環境変化を起こして、多くの生物種を絶滅させかねないこと
KUNCI4.
影響が広範囲に及ぶような大きな環境変化を起こしたこと
2
②このこととは何か。
1.
多くの生物が滅びる事態が起きても、耐えうる生物種がいたこと
KUNCI2.
どんな生物にも新たな環境に適応する力があったこと
3.
生態系が乱れた結果、個々の生物がさらに強くなったこと
4.
生態系が壊れても、すぐに元のように修復されたこと
3
人類が滅びた場合の生態系について、筆者はどのように考えているか。
1.
環境を自ら変えることで生き残る生物種が現れる。
2.
人類が繁栄していた以前の生態系に戻る。
3.
新たな環境変化が起きず安定する。
4.
新たに繁栄する生物種が現れる。
KUNCI4
生態系について、筆者の考えに合うのはどれか。
1.
人間中心の見方とは別の視点で評価することもできる。
KUNCI2.
人間以外を基準にして議論するべきである。
3.
生態系の善し悪しは環境を基準にして考えるべきである。
4.
生態系の評価は時代とともに変わっていくものだ。