JLPT N1MODE BACA

JLPT N1 - 2023年12月

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SESI 18 SOAL

内容理解(中文) (Pemahaman Teks Sedang)

次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。
WACANA / STIMULUS SOAL
中等教育で、生徒たちはいろいろな科目でさまざまな分野の知識に触れていきます。
どのような知識でも必ず前提となる世界観や物事の枠組みがあり、そうした背景なくしては該当する理論や見識が成り立ちません。
生徒たちは、それぞれの科目で分野ごとの専門知識に触れていくことによって、前提とされる世界観や物事の枠組みを、自分の世界観や考え方の一部として固定化させていきます。
つまり、学習を進めて、専門知識を身につければつけるほど、前提とされる価値観や枠組みに縛られていくことになるのです。
一方で、技術革新やグローバル化により、社会の仕組みや共通認識が、目まぐるしく変化する中、現在の自分の世界観から飛び出して、他の価値観を理解する力が必要とされています。
哲学の営みの中核は、物事の根本や前提を問い直して、考察することにあります。
哲学の営みに親しむことで、現在のものの見方や考える枠組みから自分を解き放ち、急速に変化する社会の中で、揺るぎない自分の価値観を模索していく力を身につけることができるのです。
より深いレベルでの学習が始まる中等教育においてこそ、より柔軟な『哲学する力』を養い始めることが必要とされているのです。
(注1)中等教育:中学、高校での教育
(注2)揺るぎない:強固な
1
筆者によると、中学や高校でさまざまな知識に触れていくと、どうなるか。
1.
分野ごとに前提とされる世界観や物事の枠組みが違うことに気づく。
2.
身についた世界観や物事の枠組みの中で思考するようになる。
KUNCI
3.
新しい世界観や考え方にしか興味が持てなくなる。
4.
自分の世界観や考え方がより明確になる。
2
筆者によると、何のために『哲学する力』が必要か。
1.
激しく変化する社会の中で、自分の価値観を探求できるようにするため
KUNCI
2.
自分のものの見方や考える枠組みの間違いを修正できるようにするため
3.
自分の価値観を問い直し、社会の仕組みを正しく理解するため
4.
社会の共通認識を学び、より深いレベルでの学習を進めるため
WACANA / STIMULUS SOAL
以下は、羽毛を持つ恐竜について述べられた文章である。
恐竜には、鳥のように卵を温める習性があったことがわかっています。
(中略)
気になるのは、いつから卵を温めるようになったのかということですが、羽毛を持った時点で、卵を温める習性も持っていた可能性があります。
羽毛を持つことで、体温が維持できるようになるので、その体温を使って卵の温度を一定に保つことができます。特に夜間は気温が下がるので、夜に親が卵の上に座って眠っていれば、卵の保温にはとても効果的です。卵が一定の温かさで保たれていれば、さまざまな環境で卵が孵る確率が高くなります。
爬虫類は卵を温めません。爬虫類の卵は、放置されても、1日のうちある程度の時間、気温が30度を超えるなどの条件が整っていれば、自然と孵ります。その代わり、爬虫類は1年のうち気温の高い限られた時期にしか産卵しません。生息地域も限られます。
羽毛のある恐竜が、鳥に近い体温を持っていたとすれば、夏以外の季節でも、寒冷地でも、安定して35~40度ほどの温度で卵を温めることが可能です。
厳密に言うと、羽毛があると体の熱を逃がさないので、卵を温めるには不向きです。人間で言うと、衣服の上からでは温めにくいのと同じです。温めるなら、服の中に入れて直接体温が伝わるようにするはずです。
卵を抱く時期の鳥も、卵と接する部分の羽毛がなくなり、皮膚がむき出しになります。恐竜が卵を温めていたとすれば、おそらく同じように、お腹のあたりの羽毛が抜けていたと思われます。
(注)生息地域:生活している地域
3
筆者によると、羽毛を持つことにはどのような利点があるか。
1.
低温の環境でも、卵を一定の温かさで保つことができる。
KUNCI
2.
低温の環境でも、卵の成長を促し早く孵すことができる。
3.
環境にかかわらず体温が維持でき、卵が多く産める。
4.
環境に合わせて卵の温度を調整でき、早く孵すことができる。
4
『お腹のあたりの羽毛が抜けていたと思われます』とあるが、筆者はなぜそう考えるのか。
1.
体の熱を逃がすことで、卵を温めすぎるのを防げるから
2.
皮膚から卵に直接体温が伝わることで、効率的に卵を温められるから
KUNCI
3.
卵に皮膚を直接当てることで、卵の温度を知ることができるから
4.
卵と接する部分の皮膚がむき出しになることで、卵が抱きやすくなるから
WACANA / STIMULUS SOAL
以下は、仕事でリーダーの立場にある人に向けて書かれた文章である。
『君は何がやりたいの?』『どんな仕事が好きですか?』と聞いたとき、本人の口から出てくる答えが本当に『向いていること』とは限りません。なぜなら、どんな仕事をやりたいかについては、驚くほど多くの人がイメージに左右されています。特に若い人や新人であれば、その傾向は強くなります。本人の発言を鵜呑みにしてはいけないのです。
仕事の実情を知らずに単純に『あの仕事が好きだ!』と思い込んでいたり、『商品開発のAさんは楽しそう。私も商品開発をやりたい』と憧れていたり。上司に何をやりたいか聞かれたから、それほど強い興味があるわけではなくても『特にありません』と答えるのは気まずいので、『なんとなくやりたいもの』をとりあえず答えただけというケースもあります。
それを踏まえずに、『君、広報が好きなの?じゃあ、やってみなさい!自分で言うならモチベーションも高いからうまくいくだろう』というリーダーは、マネジメントという大切な仕事を放棄しているようなものです。
本人も気づかない埋もれたスキルを引き出し、チームの勝利に貢献してもらうには、リーダーがメンバー自身よりも、その人の適性を把握していなければなりません。
(中略)
本当に適性があれば、新しいポジションで成果を出します。成果が出ると面白くなり、ますますスキルが上がります。やがて『自分が貢献できている、チームの役に立っている』と実感できるようになれば、それがそのメンバーのやりたい仕事になっていきます。
(注1)鵜呑みにする:そのまま受け入れる
(注2)モチベーション:意欲
(注3)マネジメント:ここでは、チームのメンバーの管理
5
『それ』とあるが、どのようなことか。
1.
仕事を具体的な内容よりイメージで捉えて答えていること
KUNCI
2.
よいイメージが持たれやすい仕事を選んで答えていること
3.
できない仕事をできると思い込んで答えていること
4.
本当にやりたい仕事を選ばずに答えていること
6
部下への接し方について、筆者はどのように考えているか。
1.
希望と違う仕事に挑戦させて、本人の新しいスキルを引き出すことが大切だ。
2.
適性を見極めて仕事を任せれば、本人は充実感を持って取り組むようになる。
KUNCI
3.
本人のやりたい仕事に挑戦させれば、望ましい成果が出せるようになる。
4.
個人の成果を望むより、チームに貢献する経験をさせることが大切だ。
WACANA / STIMULUS SOAL
実験科学の世界では、仮説にぴたりと合致するような結果が得られることはまずないといってよい。その際、ほとんどの研究者はこう考える。自分の仮説は間違っていない。ただ、実験の方法がよくないから、よいデータが出ないのだと。そこで条件を少しずつ変えて、繰り返し実験を行うことになる。しかし、ほとんどの場合、実験がうまくいかないのは、実は、仮説そのものが間違っているからなのだ。
だが、研究者は頑迷なので自説に固執してしまう。かくして膨大な時間と試行錯誤が浪費される。なので、科学研究にほんとうに必要な才能は、天才性やひらめきというよりは、むしろ、自己懐疑、失望に対する耐性、潔い諦め、といったものとなる。
逆に、実験科学の世界では、時として、思い描いたとおりの、いや、想像以上にすばらしい、見事な実験データが得られることがある。こんな時、研究者に求められることは何か。ぬか喜びしてはならぬ、ということである。実験の方法に穴があるから、見せかけだけの結果が出ているのかもしれない。つまりここでも自己懐疑、(希望に対する)耐性、諦め、が必要となる。
英語にはこんな言い方がある。too good to be true(できすぎは、真実ではない)。もう少しだけ研究者に冷静さがあればあの『発見』はなかった。そんな誤謬はいくつでもある。
(注1)頑迷:頑固
(注2)~に対する耐性:ここでは、~に影響されない強さ
(注3)ぬか喜び:あとでがっかりする結果になる一時的な喜び
(注4)誤謬:誤り
7
筆者によると、自分の仮説に合う実験結果が得られない場合、多くの研究者はどうするか。
1.
仮説と条件を少しずつ変えて、実験を繰り返す。
2.
仮説の問題点を明らかにするために、実験の条件を変える。
3.
仮説に合う結果を得るために、条件を変えて実験を繰り返す。
KUNCI
4.
仮説に合う結果を求めて、条件を変えずに時間をかけて実験する。
8
実験科学の分野の研究者について、筆者の考えに合うのはどれか。
1.
実験結果に振り回されず、常に仮説と結果を冷静に検証する必要がある。
KUNCI
2.
実験に冷静に臨んでも、思いどおりのよい結果が得られるとは限らない。
3.
『発見』のためには、膨大な時間と試行錯誤を覚悟しなければならない。
4.
思い描いたとおりの結果を得るには、実験による検証を諦めてはならない。